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デザイン講演会「自分だけの漫画表現を求めて。」

2023年6月17日 12時00分

6月16日(金)にデザイン講演会が行われました。今年の講師の先生は、漫画家である坂本眞一先生をお迎えしました。坂本先生は2010年『孤高の人』で第14回文化庁メディア芸術祭マンガ部門の受賞やその他の代表作として『イノサン』『イノサンrouge』などがあります。

演題は「自分だけの漫画表現を求めて。」

講演が始まると最初に「砥部分校の皆さんは上手い!」とお褒めの言葉からいただきました。事前に学校のパンフレットを見ていただいたらしく、「胸を張って行きたいところに行ってほしい」と言っていただきました。

坂本先生は、幼いころから漫画家になるというビジョンは全くなく、絵を描くことは好きだったが漫画がない環境から育ったとそうです。漫画との初めての出会いは駐車場に落ちていた週刊少年ジャンプ。たまたま開いたページが誰もが知っている有名漫画『北斗の拳』。線と白黒の色だけ描写されていた表現力の高さに感動し、電流が走った感覚を今でも覚えているそうです。

19歳の時に上京し22歳で初めて連載されたそうですが、8~9週で打ち切られてしまいます。次の連載も2話目を描いている最中の急な打ち切り宣告。ここから長い自分だけの表現を求めた長い道のりが始まったそうです。

大事なことは、『共感』ということ。

自分のおもしろいと思うことや内面をさらけ出して描き出しきるようになってから大きく変わっていきました。そして発売と同時に「完売」した漫画。このとき初めて「読者がいることを実感」。生活の中の理不尽さや自分の身に起きることを描くことで読者から共感を得られ、社会参加することを通して世の中や社会の『目線」を手に入れていくことが大事だと学んだそうです。

 

「核(自分)がないといくら飾り付けても崩れてしまう。それは真珠と一緒。」

 

技術はいつでもついてくる。自分の核を自分自身で探していくことが大事だと教えていただきました。「絶対」はない。自分の中にあるセンスを磨いて、それを役立てていってほしいと講演を締めくくりました。

  

 

 

 

 

 

最後に希望した生徒と少し座談会。

坂本先生直筆サイン入り本をいただくだけでなくたくさんの文庫本の寄贈、本当にありがとうございました。本日いただいた図書は大切に学校生活で活用させていただきます。