陶芸合宿2日目 ⑥焼成のヤマ場「還元」 ⑦朝ご飯 ⑧筆の使い方 陶磁器の絵付けの仕方 ⑨閉講式
2023年8月8日 14時10分⑥ 焼成のヤマ場「還元」
砥部の白磁に藍色の染付を出させるためには「還元」という工程が必要です。
酸素の供給を制限して不完全燃焼状態を作り、足りない酸素を釉薬に含まれる酸素金属から奪うことで還元反応を起こさせます。
今回の合宿では940℃まで温度が上がる早朝5時頃が還元を開始の時間になりました。
生徒たちは4時半くらいから眠い目をこすりながら集合しました。
まずのぞき窓のレンガを取り除き・・・
ドラフトのレンガを取り、煙突に抜ける炎の補助をして・・・・
ダンパーを押し込んで煙突に抜ける炎を調節します。
そしてのぞき窓から出ている炎の長さで還元状態が確認します。
うっすら炎が伸びているのが見えるでしょうか。
さて、こののぞき窓からは何が見えるでしょうか?
炎の中に温度を確認するゼーゲルコーンが見えます。
このコーンの曲がり具合と温度計で温度を確認します。
上記の板書にコーンの形と温度の関係がが記してあります通り、今回の最高温度1230℃~1260℃まではまだまだです。
生徒さんたちは、朝食まで一旦お休みです。
⑦ 朝ご飯
朝6時から米当番汁当番の皆さんが頑張っています。
朝食の食卓では生徒さんが作った砥部焼のお茶碗とそばちょこ、お皿、自分で作ったお箸とランチョンマットが揃いました。
さすがに寝不足でテンションが低い?いやいや意外に元気な人が多く、お昼まで頑張れそう。
⑧ 筆の使い方 陶磁器の絵付けの仕方
いよいよ最後のワークショップになりました。
前半部は、筆の扱いと活かし方を水墨画の描法を使って学びました。
漢数字の一、筆の穂先や根元を使った表現、それらを活かして竹を描きました。細い筆と太い筆を使い、それぞれの特徴を活かした表現を考えることができました。
後半は、説明の無い状態で図案を模写する体験を苦戦しながら取り組み・・・
それにしても皆さんお上手
それを踏まえて、絵付けの基礎の筆使いを4パターン提示し、実演と練習をしました。
その上で再度、最初と同じ図案を模写しました。
絵付けのポイントは生き生きとした勢いのある線。
はみ出ないようにするよりも筆を走らせる事が大事だということを学びました。
砥部焼の絵付けにはあまり下書きがありません。つけたてという技法で筆一本でどんな太さの線も表すのが砥部焼の絵付けの特徴の一つです。
⑨ 閉講式
盛りだくさんのワークショップで充実した陶芸合宿でした。
足かけ二日で爆上がりしたであろう経験値は、今後の陶芸に、また学校生活に反映されることでしょう。
陶芸部の今後の活躍が楽しみでなりません。