卒業制作展いよいよ本日が最終日となりました。
先日は、東京芸術大学学長の日比野克彦氏が、包括協定後、当卒業制作展に足を運んでくださいました。
そして各コースごとの生徒たちの説明に熱心に耳を傾けていただく姿も。
緊張しながらも生徒たちは忘れられない一日となったことでしょう。
先日のニュース報道の通り、愛媛県は東京芸術大学とタッグを組み、アートを通じた街づくりや地域活性化に取り組む包括協定を結んだそうです。



作品解説
☆CG(コンピューターグラフィック)Iコース
・・・ コンピューターを使って絵を描いたり商品企画するコースです。
卒業制作展明日まで開催しています。




女子高生が、異世界では巫女の姿になるアナザーワールドスト-リーゲームの商品開発をしました。展示方法もストーリーと連動し、見る人が左から右へと歩みを進めることによって元の女子高生に戻るようにマジックピクチャーの手法で工夫しました。ゲーム機とパッケージ、ソフトのジャケットも自作しています。

全4巻からなる自作の小説「この物語に題名はない」と、各巻の表紙のイラストを作りました。聴覚過敏を抱える主人公がさばさばした養護教諭に出会う1巻。2巻以降は、主人公と同じく何らかの困難さを抱えた生徒達がその養護教諭にむりやり集められ、困っている人を助ける委員会を結成させられ・・・・?高校生離れした筆力が光ります。

キャンディーのパッケージデザインと宣伝ポスターです。とてもキャッチーな商品名「青って200色あんねん」の言葉通り200種類あるキャンディの名前はすべて違います。包み紙をよく見て楽しんでください。イメージキャラクターは大阪のおばちゃん。パーマはキツめ、ヒョウ柄の服に身を包みぐっと迫ってきます。

パンクファッションがテーマです。パンクファッションにもゴシックとかいろんなジャンルがありますが、1980年代のパンクファッションのフィギュアのパッケージを制作しました。パッケージは印刷でなく少し盛り上がった形の半立体になっています。触ってもOKの展示ですので、ぜひ手に取ってご覧ください。パッケージの裏も細かく書き込まれています。

ダークファンタジーゲームの告知用として、タペストリー風のポスターを制作しました。登場するキャラクターはティラノザウルスやシロナガスクジラなどの今はすでに絶滅した動物たちをモチーフにしています。細かい設定までしっかりしているので、コンセプトボードや設定集をご覧になると面白いと思います。

「少年は七福神に学ぶ」というアニメ映画のポスターを制作しました。大きなポスターはクライマックスのシーンです。小さい絵は映画のワンシーンを描いています。漢字の七の形に配置され、書き順の順番でストーリーが並んでいます。内容は主人公の生い立ちです。台詞はないので絵から想像することができます。

ゲームのポスターを制作しました。主人公が4つの世界を回る物語です。コンセプトボードには、世界観が書かれています。ロゴデザインに時間をかけ、キャラクターの前に配置しました。キャラクターは総勢10数人。その中には1年の県展に生み出されたキャラクターもあります。3年間の足跡が実を結んだ作品になりました。

ひので玩具という手作りおもちゃを製造販売する会社のロゴデザインと知育玩具を作りました。子供さん達に遊んでもらいたいので、おもちゃは触ってOKです。車は対象年齢は3歳まで、口に入れても大丈夫な塗料を使っています。カードは対象年齢は就学前まででけがをしないように面取りをしています。妹さんと接して子供目線で作りました。

多重人格をテーマにしたゲームの宣伝ポスターとキャラクター紹介用のイメージイラストを制作しました。中心の0番が主人公。1番から5番までが主人公の別の人格。4番の黄色い人が冷酷な性格、5番はおっちょこちょいな三枚目キャラ…などなどキャラ設定がしっかりできています。設定集には各キャラがコメントを書いているのも面白いです。

タイトルの通り、今まで書きためた作品の集大成です。3年間の足跡を示す、成長記録でもあります。その中でも特によく描けたイラストレーションを大きく印刷しました。ファイルにも二頭身キャラなどたくさんの作品が収められているのでお手にとってご覧ください。特に付箋に描かれた手描きのコメントは読んでほしいところです。

影絵展の宣伝ポスターと展示物を作りました。卒展が終わった次の日から始まる設定になっています。狐と男の子の一年の物語がテーマになっています。4つ並んだ影絵の箱は自分でスイッチを入れることができるので自分で一つずつつけて物語を楽しんでください。ちょうど高さが子供目線なので、子供さんも楽しめます。
気になる作品を是非現地でご覧ください。
明日は最終日 美大受験コースを紹介します。
卒業制作展「爆彩」絶賛開催中です。
昨日よりもたくさんの方にお越しいただいています。

ここからは各作品の解説です。
☆セラミッククラフトコース ・・・陶芸のコースです。

もともとたこが好きだったので陶芸で、たこを表現しました。資料をたくさん見て胴体部分のリアルさ、脚の内側のしわ、曲がった脚の外側の吸盤の間隔も丁寧に表現っしています。コップは海の中のぶくぶくした感じを出すように当別な絵付けを工夫しています。ちなみに、このたこは女の子で名前はたこちゃんです。

3年間魚をモチーフに制作してきました。大好きな魚もほかの生き物にとっては食物。その食物連鎖のテーブルを熊が割り進む・・・。私は砥部で歴史を受け継ぐ職人になりたいので白磁に呉須にこだわり、什器と金魚鉢を作りました。やってきたことやりたいことの集大成です。ちなみに熊の名前はじろうとごろうです。

幼い頃の憧れは発掘調査員。自分で掘れないなら・・と、陶芸で化石を作り、壁に展示、頭を立体で作る着想を得ました。卵をイメージした壺は好きな作家さんに教えて頂いた技法で。もともと土や石が好きです。これからも自分を貫きつつ視野を広げ、いつかはトリケラトプスを作りたいです。ちなみにティラノの名前はジュラ男です。
☆CG(コンピューターグラフィック)Ⅱコース ・・・コンピューターで動画を制作するコースです。

ホラーゲームの告知映像です。各場面の背景は砥部分校のいろんな場所がモチーフです。細かいところまで。HP形式のお知らせやゲーム風の演出に工夫が凝らされています。ファイルには登場人物の設定が細かく書かれていて、こっそりネタバレ情報もありますので、気になる方は是非ごらんください。

ミュージックビデオをつくりました。(元になった曲の作家さんには了承を得て作成しています。)葛藤をテーマに、趣味や憧れに没頭する楽しさやそこから得られる救いと怖さを表現しています。高校生のリアルな感覚を捉え向き合った、今しか作れないだろう作品で、中高生の共感を呼ぶことが予想されます。

フォントまで手打ちしている映像作品です。思い切って余計なものをそぎ落としたデザインで雰囲気を出しています。見ていると、モニターを見ているのか、見られているのか、ふとわからなくなり、自分の後ろからも見られているような不思議な感覚に陥ります。そんな新感覚も是非お楽しみください。
☆グラフィックデザインコース ・・・手描きでイラストを描くコースです。

未来の教科書を作りました。すでに電子教科書が当たり前になった未来、歴史の教科書には「2020年代の絵画に見られる女性差別」について記されています。周囲に掲げた絵は、未来の教科書で紹介されている風刺画風のイラストです。県展に続き「女性差別」のテーマを追求した作品としてまとめることができました。

アメリカンコミックを広告するコンセプトアート(映画や漫画、ゲームなどの世界観を絵に起こしたもの)です。ヒーローとアンドロイドが織りなす世界を、得意の手描きと丁寧な色塗りで表現しました。コミカルで力強い描写が迫力ある世界観を実現しています。周囲の漫画はストーリーを台詞なしで表現しています。

ゲームの各場面をイラストにしました。ゲームは分岐の連続です。どの道に進むかは自分で選択でき、出来事をどう捉えるかも自由ですが後戻りはできません。一足飛びにゴールへも行けるし寄り道も可能。このゲームはあなただけの物語。題名のAIは「あい」とも読めるし、漢字にすれば愛・哀・・・と様々な解釈の可能性を許容しています。
明日はCGIコースの作品紹介をします。
卒業制作展「爆彩」絶賛開催中です。
一般のお客様からは、
「作品だけ見たらわからないことも、キュレーターさんや作家のファイルから思いがよく伝わりました。
苦労もあるんだろうけど好きなものを作っている楽しさがうかがえました。
自分の好きなものが作れる学校なんだなと思いました。」とのお声をいただきました。



本日は1.2年生の見学会でもあり
「画力や世界観が素晴らしく3年間の集大成だと思いました。自分にもできるのかと焦りを感じました。」
「細かい設定がなされていてストーリー性にリアリティがあると思いました。」
「自分にはやりたいことが多すぎるのでまとめる努力をします。絵がうまくなりたいです。」と大いに刺激を受けた様子です。
明日からは各作品を紹介します。
YouTube 予告編 会場の様子 アップしました。 